IP活用

近年、テレビCMやWeb広告、SNS動画などでシニアモデルを起用する事例が増えており、ファッション・ヘルスケア・ライフスタイルなど、活躍の領域もこれまで以上に広がっています。
キャスティングの際には、案件に合った雰囲気のモデルがいる事務所を選ぶことが一つのポイントです。シニアモデルを扱う事務所は複数ありますが、在籍するモデルの年代や雰囲気、得意とするテイストは事務所ごとに異なります。
本記事では、シニアモデル需要の背景と事務所選びのポイント、おすすめの主要事務所をまとめています。シニアモデルを起用する際の参考にしてみてください。

タレント×マーケティングで
成果を最大化

シニアモデルとは、主に60代以上(または50代以上)のモデルを指します。少子高齢化によりシニア向けサービスが拡大していることや、大人世代を主要な消費層として捉える企業が増えたことを背景に、シニアモデルの需要は高まっています。
特に保険・金融・介護・健康食品といったシニア向け商材の広告においては、ターゲットの年代に近いモデルを起用することで具体性を表現できるため、キャスティングニーズが多いです。また、ウェルネス市場の成長に伴い「健康的で前向きなシニア像」を象徴するモデルも求められています。
ファッションやライフスタイル業界においても、グレイヘアを活かしたモデルが注目されており、単なる高齢者役ではなく「自然でおしゃれなシニア像」を求める流れも強まっています。
シニアモデル(シルバータレント)の所属する事務所はミドル層からシニア層で構成されていることが多く、年代や雰囲気に合う人材をまとめて探しやすいのが特徴です。ニーズの広がりに合わせてシニア部門を新設する事務所も見られ、キャスティングの際の選択肢が増えました。

ここでは、シニアモデルがどのような場面で起用されているのかを整理します。ステージによって求められる役割や意図が異なるので、くわしく見ていきましょう。
テレビCMやWeb動画においては、商品やサービスを「誰がどんな場面で使うか」具体的に見せる構成が多いです。そのため保険や住宅などのストーリー仕立てのCMや、ファミリー向け商品のショートドラマのなかで祖父母役などとしてシニアモデルが登場します。
健康食品やサプリなどの通販番組においても、ターゲット層に近い年代のモデルが実際に使用して見せることで、視聴者が自分の生活に置き換えてイメージしやすくなるでしょう。商品利用シーンにリアリティをもたせたい領域では、こうした理由からシニアモデルの起用が増えています。
企業広告においては、その企業が掲げる価値観や社会的メッセージを生活者の目線で伝える役割としてシニアモデルが起用されます。
多様な世代に寄り添う姿勢や、誰もが安心して利用できる社会を目指すといった企業の考え方を、具体的なイメージとして伝えるためです。
ウェルネス・ヘルスケア領域や家電分野など、日常生活に直結するテーマでは特に相性が良く、企業のメッセージを分かりやすく伝える存在として活躍しています。
なお、企業広告の重要性については以下の記事で解説しているので、あわせてご覧ください。
ファッション誌やアパレルECにおいては、シニアモデルが服の魅力を高める存在として起用されます。グレイヘアや年齢を重ねたからこそ生まれる風格など、自然体のまま着こなす姿が新しい見え方を生み、読者にとって「こんなふうに歳を重ねたい」という未来のイメージにもつながります。
また、若い世代のモデルだけでは届きにくい「年齢にとらわれずファッションを楽しむ」というブランドの姿勢を示せる点においても有効です。
実際ファッションブランドのfoufouやha l za l maは、シニアモデルを起用した着用写真を商品のイメージとして大きく取り扱っています。
参照1:マール・コウサカ(foufou)note「伊勢丹イベントでモデルさんをスカウトした話。」
参照2:野田ユカAmebaブログ「ha l za l ma オンラインショップです」
シニア向けのイベントや展示会においては、医療・介護、健康、金融といった分野の商品やサービスをその場で紹介するケースが多く、実演や体験者としてシニアモデルが登場する機会があります。
ターゲット層の年代に近いモデルが出演することでイメージが伝わりやすく、ブースやステージでの説明に信憑性が生まれるでしょう。

シニアモデルをキャスティングする際は、事前に事務所ごとの強みや特性を把握しておくとよいでしょう。ここでは、事務所を選ぶ際に確認したい主なポイントを整理します。
シニア向け案件の実績が公開されている場合は、事務所が得意とする領域や、どのようなシチュエーションの撮影に慣れているかを把握する手がかりとなります。
テレビCMや企業広告、カタログなど、どういった媒体に関わってきたかを確認することで、スタジオ撮影に強みがあるのか、商品使用のコメント撮りに慣れているのかなど、事務所ごとの得意分野を把握しやすくなります。
在籍人数が多い事務所は、在籍モデルの年代や雰囲気に幅がある可能性があるため、イメージに合うモデルを選びやすいでしょう。予定していたモデルの起用が難しい場合に代わりの人材を提案してもらえるなど、キャスティングの選択肢を確保しやすい点が特長です。
また、独自のテイストを明確に打ち出している事務所もあり、案件のイメージがはっきりしている場合には、その世界観に合うモデルを探しやすい利点があります。稼働状況や在籍モデルの年齢層や雰囲気の傾向も、希望に合う人材を見つけるうえで参考になるポイントです。
広告の撮影には、表情の作り方や立ち居振る舞いなどの技術が求められる場面が多くあり、事務所によっては研修やレッスンを設けています。
レッスンの内容や頻度、現場経験が豊富な担当者によるフォローの有無も確認しておくと、撮影時の対応力をより具体的にイメージしやすくなるでしょう。
ショート動画などのWeb向けの撮影も増えているため、そうした形式に対応した指導や経験があるかどうかも判断材料の一つです。
キャスティングの際は、希望したモデルのスケジュールが合わないケースもあります。そのため、事務所としてどこまで代替提案や日程調整に対応しているのかを事前に把握しておくと、案件の進め方を組み立てやすくなります。
相談内容に対する返答のスピードや、案件ごとに担当者がどの程度寄り添ってくれるかといった運用面も、事務所ごとに差が出やすいポイントです。運用ルールが明確な事務所を選ぶと、やりとりの見通しが立てやすくなるでしょう。

ここでは主要なシニアモデル事務所を、在籍人数順にランキング形式で紹介します。各事務所の所属人数や特徴を整理しているため、比較する際の参考にしてください。
ミドル・シニア世代を中心に多くのモデルが所属している大規模な事務所です。公開されているタレント・モデルだけでも約300名にのぼり、実際にはさらに幅広い層が在籍していることがうかがえます。
「ミドル・シニア世代に最高に光り輝く“ステージ”を提供していく。」という理念を掲げ、テレビCMやWeb広告、企業プロモーションなど幅広い案件に対応しています。
大手食品メーカーのCMや保険会社のプロモーションなど、多数の出演実績が公開されており、リアリティのある生活者像を必要とする広告に起用されていることがわかります。
50〜70代を中心に200名以上が所属する事務所です。広告担当者の課題をふまえた提案を意識しており、ブランドイメージに合うモデルの選定や、高齢者向け商材のプロモーションなど、専門性のある案件にも対応しています。
大手化粧品メーカーや美容メーカーの実績があり、雑誌・カタログ、テレビショッピング、広告・CMなど幅広い媒体への出演例があります。
参照:すがもモデル事務所
「品のよさ」や「素敵な年の重ね方」といった印象の見せ方を特に大切にしている事務所です。清潔感や落ち着きのある佇まいがマッチする商品、ブランドと相性が良く、広告に上品さや信頼感を持たせたい場面で選びやすいでしょう。
モデルは130名以上所属しており、エレガントな印象のシニアから、親しみのある生活者像まで幅広く提案可能。大手証券会社のCMやTikTokショートドラマなど動画コンテンツの出演実績も豊富です。
0歳からシニアまで幅広い年代のモデルやタレントが所属する芸能プロダクションです。シニア層はおよそ70名在籍しており、テレビCM・通信販売の広告に加えて、舞台・映画・ショートムービーといった映像作品にも出演しています。
幅広い年代が所属しているため、家族役など複数世代のキャスティングもしやすいでしょう。また、MC・ナレーター・イベントスタッフなども起用でき、展示会・セレモニーといった広告以外の企業イベントの際も利用できます。

シニアモデルが活躍する場は、商品広告や企業広告、ファッション、Web動画、イベントなど、年々広がっています。
キャスティングする際は所属人数以外にも、これまでの実績やモデルのタイプ、対応範囲などをあわせて確認することが大切です。それぞれ強みや得意分野が異なるため、目的に合う事務所を選ぶことで、表現できる幅も大きく変わるでしょう。
シニアモデルの起用を検討する際には、本記事で紹介したポイントも参考にしながら、自社に合う事務所を探してみてください。
サービス資料
ダウンロード

この記事の関連タグ
関連記事一覧あわせてこちらの記事もチェック!
Copyright © 2024 Wunderbar Inc. All Rights Reserved.
IP mag