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2025年も大詰めとなり、秋クールのテレビドラマも続々と最終話を迎えています。
SNS上では『じゃあつく』こと『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)に登場する勝男の成長について、あるいは『イイワル』こと『良いこと悪いこと』(日本テレビ系)の真犯人をめぐる考察のコメントなどが多く見られましたが、実際にドラマ好きの方々はどのように見守ったのでしょうか?
当メディアでは独自にドラマ好きのミレニアルズ(ミレニアル世代)にアンケートを実施。その結果をお伝えします!

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まずはドラマ好きのミレニアルズが2025年秋期ドラマの中から選んだ「好きなドラマ」をランキング形式で5位まで発表!
冒頭でも触れた『じゃあつく』こと『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系、火曜22時〜)が堂々の1位。
作中、夏帆さん演じる主人公の鮎美が作った手料理に対し、竹内涼真さん演じるもう一人の主人公 勝男が細かくけちをつけるシーンで、思わず見ている者が言いたくなってしまうような台詞がタイトルになっており、『あんたが』と略す方もいます。(公式ハッシュタグとして番組が提示しているのは後者)
2022年に第26回手塚治虫文化賞新生賞を受賞し、2023年に別作品『今夜すきやきだよ』(新潮社)もテレビ東京系列で連続ドラマ化された、イラストレーターで漫画家の谷口菜津子さんによる同名コミック(2023年〜)が原作。
『comicタント』(ぶんか社)にて現在も連載中のため、先日12月9日(火)に放送された最終話ではオリジナルの結末が描かれ、それも話題を呼びました。
仕事もできて一見“完璧”だけど亭主関白で古い価値観をアップデートできていない勝男と、そんな恋人を最優先にしてきたために自我を見失ってしまった鮎美が別れるところから始まるストーリーなのですが、恋人のみならず職場の後輩にも時代錯誤な考えを押しつけていた勝男が料理を通してさまざまなことに気づき、成長していく姿に共感する声が多かったです。
本作を好きな作品に挙げた理由には、1位の「ストーリーに惹かれたから」(87.5%)に次いで「出演者に惹かれたから」(75.0%)に票が集まり、本作を好きなドラマに挙げた方のなんと100%が「2025年秋期ドラマ全タイトルの中で魅力を感じた俳優」として竹内涼真さんを選出。

(グラフ上から:ストーリーに惹かれたから│出演者に惹かれたから│監督や脚本家、制作陣に惹かれたから│音楽(主題歌、挿入歌、作中のBGMなど)に惹かれたから│人気作品だから│原作を読んでいたから│周りで話題にあがりやすいから/話のネタとして)
その理由として87.5%が「役柄やストーリーがマッチしている」を挙げており、そのほかには「演技に引きこまれる」(37.5%)や「雰囲気が好み」(25.0%)、「衣装が似合っている」(12.5%)などがランクインしています。

(グラフ上から:ビジュアルが好み│演技に引きこまれる│雰囲気が好み│発声や話し方、歌声が好み│衣装が似合っている│役柄やストーリーがマッチしている│自分や身近な人に似ていて親近感│おもしろい/ユニーク│SNSふくめドラマ以外で見る姿に共感│ドラマを見る前からファン)
実はこのドラマにおいて、衣装はとても大切な要素。それまで服を選ぶ際も勝男の好みを最優先させていた鮎美が、自己を解放したと同時に黒髪からピンク髪へ、そして清楚なワンピースからカラフルなカジュアルスタイルへ変化するように(なお鮎美はその後さらに自己探索を深め、落ち着いた茶髪×清潔感のあるプレッピースタイルに変化)、勝男のルックもそのキャラクター性を可視化しています。
仕事がデキる“ハイスペック男子”という点をふまえると、品のいいジャケットスタイルや爽やかなスポーツMIXスタイルを思い浮かべる方も少なくないのではないかと思いますが、勝男は一見“ださかわ”なアイビースタイルを最終話まで貫き通しました。
衣装の方向性を決めたのは竹内さん自身。スタイリストのBabymixさんが「不器用だけど、素直でまっすぐ」という勝男のキャラクターをもとに提案したいくつかのスタイリングから、竹内さんが、社会的観点で語ることのできる本作をコメディとして描き、見る人が衣装からパワーを得られるように、という思いをこめてチョイスしたそうです。
参照1:BabymizさんInstagram
参照2:GINZA「勝男はなぜ肌着?竹内涼真が語る『じゃあ、あんたが作ってみろよ』衣装裏話 ドラマの人気を後押しする衣装を深掘り <俳優編>」
同時に、「色やシルエットなどの部分でご自身にフィットした」と発言されているように、竹内さんの185cmという長身(SNS上でご自身がさらに伸びていることを告白していますが、所属事務所ホリプロの公式プロフィールに従います)、凛とした姿勢、そしてどこか憎めない勝男の人柄にマッチしており、ドラマを立体的に構成するうえで欠かせないパーツとなっていたことでしょう。
原作者の谷口さん曰く、勝男の問題発言「(鮎美の作ってくれた料理を前に)おかずが茶色すぎるかな?」はラランドのニシダさんがラジオ番組で発言されていた体験談が由来だそうですが(なおドラマには相方のサーヤさんが鮎美のよき理解者 渚役として出演)、ワンエピソードが物語として大きく膨らみ、世間から応援される一人のキャラクターを生み出すことになるとは驚きです。
参照:ダ・ヴィンチWeb「『じゃあ、あんたが作ってみろよ』の主人公・勝男の名失言「おかずが茶色すぎるかな?」は、とある芸人のラジオエピソードから誕生!【著者インタビュー】」
2位には『イイワル』こと『良いこと悪いこと』(日本テレビ系、土曜21時〜)と『ザ・ロイヤルファミリー』(TBS系、日曜21時〜)がランクイン。
小学生のころにクラス全員で埋めたタイムカプセルを掘り起こしに元6年1組、現34歳の面々が集まると、キング(演:間宮祥太朗さん)やターボー(演:森本慎太郎さん)ら6人の顔だけが黒く塗りつぶされた卒業アルバムが入っており、そのうちの一人が謎の死を遂げ、その後、連続殺人につながっていくというストーリー。
現在は美人記者としてテレビや雑誌で大活躍の園子(演:新木優子さん)は実はかつていじめられており、そのいじめっここそがアルバムで“殺害予告”されている6人と一致することから園子による復讐を疑われるものの、彼女はむしろ事件発生直後からキングたちと結託して犯人探しを行うため、真犯人がだれなのかなかなか掴めず、考察する視聴者も多く現れました。
本作は過去に放送された人気作品『ブラッシュアップライフ』(2023年冬期)や『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(2023年夏期)をさしおいて、TVerにおいて日本テレビ系レギュラードラマ歴代1位の再生回数を、第4話、5話、7話と3度も更新。
参照:良いこと悪いこと公式サイト「『良いこと悪いこと』TVer再生回数 第7話で日テレドラマ歴代1位を更新 累計再生数は3000万回突破」
今回のアンケートで特徴的だったのが、好きなドラマのジャンルに関して81.3%が「ミステリー/サスペンス」を、43.8%が「推理/考察」を選んでいること。

(グラフ左から:ラブロマンス│ラブコメ│不倫│コメディ/ギャグ│ミステリー/サスペンス│推理/考察│ホラー│探偵│医療│刑事│アクション│ファンタジー/SF│BL/GL│青春│学園│ヒューマン│ホームドラマ│ドキュメンタリー)
これらを回答した方たちが本作を2位に押し上げたといえるでしょう。実際、本作を好きなドラマに選んだ方の100%が「ストーリーに惹かれたから」を理由に挙げています。
なお、該当者に2025年に視聴した旧作ドラマや海外ドラマについて尋ねると、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』(Netflix、2016年〜)や『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾート』(HBO、2021年〜)など、やはり一筋縄ではいかない謎解き要素のある作品が見られました。
また特徴的だったのは、1位の『じゃあつく』を好きなドラマに選んだ方々の多くが「魅力を感じる2025年秋期ドラマ出演俳優」に、同作に出演している竹内涼真さんを選んでいるのに対し、『イイワル』を選んだ方々は、ほかの作品に出演した俳優を挙げているという点。

(グラフ左から:竹内涼真さん│川栄李奈さん│波瑠さん│岡山天音さん)
もちろんこの結果はいうまでもなく、本作に出演しているキャスト陣に魅力を感じなかったということではありません。(なお、他作品を好きなドラマに選んでいる方の中に新木優子さんを魅力を感じる俳優として挙げている方もいました)
勝男と鮎美のビルドゥングスロマン的要素の強い『じゃあつく』は、両者あるいは他の登場人物に感情移入したり、共感したり、応援したりする傾向が強く、一方で『イイワル』のような考察意欲を掻き立てる作品は、一人ひとりのキャラクターよりも物語の展開が注目されがちだという傾向が表れたと考えられます。
また、だれが犯人なのか、次にだれが殺されるのか、と先の読めないストーリー構成上、焦点が分散し、登場人物すべてに同じ程度の関心を寄せることになったというのも要因でしょう。
主演に妻夫木聡さんを据え、共演者に目黒蓮さんや松本若菜さん、安藤政信さん、高杉真宙さん、中川大志さん、そして佐藤浩一さんといった豪華キャストがそろった『ザ・ロイヤルファミリー』にも票が集まりました。
原作は2019年度JRA賞馬事文化賞と第33回山本周五郎賞を受賞した同名小説で、著書の早見和真さんは過去にもデビュー作『ひゃくはち』が2008年に映画化、2009年にコミカライズ化されて以降、『95』(テレビ東京系、2024年春期)や『笑うマトリョーシカ』(TBS系、2024年夏期)など数々の作品が映像化しているストーリーテラー。
なお『95』については、今回のアンケートで「2025年に見た旧作ドラマ」として挙げていた方が2名いました。2名と聞くと少ないですが、数多くのドラマが存在するなか、自由記述で昨年放送作品の視聴者が複数いると考えると珍しいでしょう。
それぞれ理由は、リアルタイムで見ていて好きだったから見返した、主演の髙橋海人さんの演技がうまくて定期的に見たくなる、とのことで、作品とキャスト双方の魅力が合致したドラマだといえそうです。
話を『ザ・ロイヤルファミリー』に戻すと、JRA全面協力のもと、実際の競走馬や武豊さんといった現役JRA騎手ら関係者が出演し、普段一般客は見ることのできない競馬場の馬主席や厩舎、トレセン(トレーニング・センター)の映像美も画面におさめられ、盤石の布陣で最終話(12月14日放送)まで駆け抜けた結果、SNSを中心に番組ロスを訴えるファンの声が続出しました。
ストーリーは、大手税理士事務所に勤務している栗須栄治(演:妻夫木聡さん)が、あることをきっかけに税理士としての挫折を味わっているさなか、人材派遣会社のロイヤルヒューマン社から競馬事業部の実態調査を依頼され、同社社長である山王耕造(演:佐藤浩市さん)の「ロイヤル」冠馬の有馬記念制覇の夢を支えることになり、20年にわたって人間同士、そして競走馬との絆を描くという壮大なもの。
なお、原作は2部制で1997年〜2010年(1部)、2011年〜2018年(2部)まで、ドラマは2011年〜2030年までを描いており、展開も異なります。
本作を好きなドラマに挙げた方の理由を見ると、やはり「ストーリーに惹かれたから」が80.0%と多いですが、ほかに40.0%が「監督や脚本家、制作陣に惹かれたから」と挙げているのが気になるところです。

(グラフ上から:ストーリーに惹かれたから│出演者に惹かれたから│監督や脚本家、制作陣に惹かれたから│音楽(主題歌、挿入歌、作中のBGMなど)に惹かれたから│周りで話題にあがりやすいから/話のネタとして)
脚本は先述の『95』においても原作者の早見さんとタッグを組んだ喜安浩平さんが担当。ご自身も俳優や声優として表舞台に立つこともあるため、演者に寄り添いながらも視聴者の心をとらえる画面づくりに成功したのではないでしょうか。
またテレビドラマ作品において監督的役割を担う演出家は、塚原あゆ子さん、松田礼人さん、府川亮介さんの3名。
塚原あゆ子さんといえば、脚本家の野木亜紀子さん、プロデューサー・製作の新井順子さんとタッグを組んで作りあげた『アンナチュラル』(TBSテレビ系、2018年冬期)、『MIU404』(TBS系、2020年夏期)、映画『ラストマイル』(2024年)のシェアードユニバース3作があまりにも有名です。
塚原さんはこのいずれにおいても数々の監督賞や演出賞を受賞しており、今年2025年には『ラストマイル』において第48回日本アカデミー賞 優秀監督賞、『海に眠るダイヤモンド』(TBS系、2024年秋期)において第122回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 監督賞、東京ドラマアウォード2025 演出賞、映画『ファーストキス 1ST KISS』(2025年)においてELLE CINEMA AWARDS 2025 エル ベストディレクター賞、Filmarks Awards 2025 クリエイター部門 監督Fan!賞を受賞するなど、快進撃はとどまるところを知りません。
(なお、第122回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 監督賞については、『ザ・ロイヤルファミリー』においても、ともに演出を手がける府川亮介さんや福田亮介さん、林啓史さんとチームで受賞)
また『ザ・ロイヤルファミリー』を好きなドラマに選んだ方の40.0%が、今期出演するなかで魅力を感じる俳優として妻夫木聡さんを挙げており、本作を見ていない方の中にも今年視聴した旧作ドラマとして「妻夫木聡くんが好きすぎるので」という理由で『オレンジデイズ』(TBSテレビ系、2004年春期)を挙げている方がいるなど、20年以上も存在感を発揮しつづける妻夫木さんの底力も感じる結果となりました。

(グラフ左から:大泉洋さん│岡山天音さん│菅田将暉さん│竹内涼真さん│妻夫木聡さん│目黒蓮さん│横浜流星さん)
なんと『ザ・ロイヤルファミリー』を好きな作品に挙げている60.0%が『ちょっとだけエスパー』(テレビ朝日系、火曜21時〜)も好きな作品に挙げており、それは『ちょっとだけエスパー』を好きな作品に選んだ方の75.0%を占めています。

(グラフ上から:ちょっとだけエスパー(テレビ朝日系)│じゃあ、あんたが作ってみろよ(TBS系)│もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう(フジテレビ系)│小さい頃は、神様がいて(フジテレビ)│ひと夏の共犯者(テレ東系))
『ザ・ロイヤルファミリー』と共通しているのは、大泉洋さんや宮崎あおいさん、岡田将生さんといった安定感のある実力派俳優が出演している点でしょうか。実際、前述のとおり『ザ・ロイヤルファミリー』を好きな作品に選んだ方が魅力を感じる2025年秋期ドラマ出演俳優の1位は大泉洋さんです。
また、『ザ・ロイヤルファミリー』の演出を務める塚原あゆ子さんの代表作でもある『アンナチュラル』や『MIU404』、『ラストマイル』の脚本を手がけた野木亜紀子さんが本作の脚本を担当しており、この3作の影響で塚原さん、野木さん、そして新井順子さん(プロデューサー・製作)の活動をあわせて追いかけるファンも多いため、両作とも視聴したという方が多かったのかもしれません。
『ちょっとだけエスパー』は、大泉洋さん演じる主人公の文太をはじめ、人生を諦めた者たち(のちに「Bit5」というチームを組む)が希望と仲間たちとの絆を築きながら「人を愛してはならない」という謎のルールのもと、世界を救うために立ち上がるSFラブロマンス。
脚本制作の時点でメインキャストがほとんど決まっていたことから、ほぼ当て書きで書かれたという本作は、主演の大泉洋さんの明るく気さくなイメージも相まってポップでコミカルな印象もありますが、どこか謎めいた雰囲気があり、オープニング映像に浮かび上がる英文が毎話結末を示唆しているなど、考察要素も人気を底上げしました。
本作を好きなドラマに選んだ75.0%が今期魅力を感じた俳優に大泉さんを選んでおり、そのうち「雰囲気が好み」を理由に挙げたのはなんと100%、次いで66.7%が「おもしろい/ユニーク」を挙げています。

(グラフ左から:大泉洋さん│岡山天音さん│菅田将暉さん│竹内涼真さん│妻夫木聡さん│横浜流星さん)

(グラフ上から:ビジュアルが好み│演技に引きこまれる│雰囲気が好み│発声や話し方、歌声が好み│衣装が似合っている│役柄やストーリーがマッチしている│自分や身近な人に似ていて親近感│おもしろい/ユニーク│SNSふくめドラマ以外で見る姿に共感│ドラマを見る前からファン)
また、本作は「SFラブロマンス」と銘打たれていますが、意外にも本作を好きなドラマに挙げている方の中で「ファンタジー/SF」を好きなジャンルに選んだ割合は25.0%にしか及ばず、「ミステリー/サスペンス」が100%、「コメディ/ギャグ」が50.0%という結果になりました。

(グラフ上から:ラブロマンス│ラブコメ│不倫│コメディ/ギャグ│ミステリー/サスペンス│推理/考察│ホラー│探偵│医療│刑事│アクション│ファンタジー/SF│BL/GL│青春│学園│ヒューマン│ホームドラマ│ドキュメンタリー)
選択肢の中から一人3つまで選べる質問だったため、次点にSFが選ばれた可能性もありますが、ミステリー/サスペンス(近しいジャンルともいえる「推理/考察」や「探偵」も若干票が入っています)とコメディ/ギャグに票が偏るのが本作のファンの特徴ともいえる気がします。
というのも、Bit5が日々実行する「ミッション」の真の目的や彼らのボスである兆(演:岡田将生さん)の正体について、話数が進むごとに全貌が明らかになっていく構成は、犯人不在のミステリードラマともいえ、SNS上で考察するファンも多数現れたためです。
なお、本作を選んだ方の100%がドラマに求めるものとして「考えさせられる作品を見たい」を選択しています。

(グラフ上から:スカッとしたい│ときめきたい│涙活したい│笑いたい│刺激が欲しい│共感したい│好きな俳優を見たい│好きな制作者による作品を見たい│イケメンや美女を見たい│おしゃれな衣装やインテリアを見たい│好きな街や景色を見たい│考えさせられる作品を見たい│トレンドを知りたい│仕事の参考にしたい│考察したい│次のスター・推しを見つけたい)
過去を変えることで未来を変えようとする人類最大のタブーが関わる本作は、コミカルな面もありながら死生観や倫理観に触れる部分もあり、特にラストにつながる文太や登場人物それぞれが選んだ答えは正解のないものなので、「自分だったらどうするか」と考えさせられたのかもしれません。
ちなみにドラマに求めるものについての全回答を見ると、好きな俳優や制作者による作品を見たいといった声が突出していました。

(グラフ上から:スカッとしたい│ときめきたい│涙活したい│笑いたい│刺激が欲しい│共感したい│好きな俳優を見たい│好きな制作者による作品を見たい│イケメンや美女を見たい│おしゃれな衣装やインテリアを見たい│好きな街や景色を見たい│考えさせられる作品を見たい│トレンドを知りたい│仕事の参考にしたい│考察したい│次のスター・推しを見つけたい)
5位には『小さい頃は、神様がいて』(フジテレビ/木曜22時〜)と『フェイクマミー』(TBS系/金曜22時〜)の2作がランクイン。奇しくも家族のかたちを描いた作品が並びました。
ストーリーは、大田区にあるレトロなマンション「たそがれステイツ」に住む小倉一家と同性カップル、老夫婦が嵐をきっかけに交流を深めていく群像劇。
北村有起哉さんが演じる主人公の小倉渉は、妻のあん(演:仲間由紀恵さん)がかつて言っていた「子どもが20歳になったら離婚する」という言葉を一過性のものだとして冗談まじりに周囲に語りますが、あんは本気であることを示し、娘が20歳を迎えた夜に一人たそがれステイツを出ていき、その後、徐々にすれ違っていた時間を理解していくという物語です。
本作を好きなドラマに選んだ方の回答の共通点を探してみると、ドラマを見るタイミングに「家事や仕事、育児をしながら」を挙げている方が100%でした。
全体では2番目に多い25.0%の方が選んでおり(「移動中」や「食事中」も同率)、1番多かった「休日やオフタイム」の56.3%の半数以下と差がついていることから、本作を好きなドラマに選んだ方の大きな特徴といえるでしょう。

(グラフ上から:移動中│家事や仕事、育児をしながら│放送リアタイ派│休日やオフタイム│食事中│入浴中・サウナの中│寝る前)
テンポよく場面展開して進行していくというよりも、ゆっくり丁寧に展開する作品なので、なにか作業をしながら視聴していてもストーリーを楽しめるのかもしれません。
また同じく100%の方が「魅力を感じる2025年秋期ドラマ出演俳優」に岡山天音さんを挙げているのも気になるところ。
本作に岡山さんは出演していないのですが、同クールの『ひらやすみ』(NHK総合)の主演を務めており、こちらも日々の暮らしを丁寧に描いた、いわゆる“日常系”であるため、惹かれるものがあったと考えられます。

(グラフ左から:大泉洋さん│岡山天音さん│菅田将暉さん│竹内涼真さん│波瑠さん)
『フェイクマミー』はちょうど当記事を執筆中に、『ザ・ロイヤルファミリー』に出演していた高杉真宙さんとのご結婚を発表された波瑠さん、川栄李奈さんがW主演を務めた作品で、本作を好きなドラマに選んだ方は全員、両者どちらかを今期魅力を感じる俳優に挙げています。
今年はドラマ『Dating Game〜口説いてもいいですか、ボス!?〜』や映画『(LOVE SONG)』などタイの作品に出演して(『(LOVE SONG)』は日本とタイの合作)グローバルな活躍を見せている向井康二さんや、テレビで見ない日はないほど活躍しているダイアンの津田篤宏さん、そして美容術やライフスタイルなどを真似する女性も多い田中みな実さんなど、バラエティに富んだキャストも魅力。
ストーリーは、東大卒で大手企業に勤めていたのに転職活動がうまくいかない薫(演:波瑠さん)と、ベンチャー企業RAINBOWLABの社長で元ヤンキーの茉海恵(演:川栄李奈さん)という正反対の2人が茉海恵の娘の小学校受験のために母親なりすましの契約を結ぶというもの。
次世代脚本家の発掘・育成を目的としたプロジェクト「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE」の第1回目に大賞を受賞した園村三さんの『フェイク・マミー』をドラマ化した作品です。
参照:TBSテレビ「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE」
本作を好きなドラマに選んだ方の100%が『じゃあ、あんたが作ってみろよ』と『良いこと悪いこと』も好きな作品に挙げており、本作が園村さんの連続ドラマ脚本家としてのデビュー作でありながら、多くのドラマを視聴しているファンの心にしっかり届いていることがわかります。

(グラフ上から:夜ドラ「ひらやすみ」(NHK)│終幕のロンド ―もう二度と、会えないあなたに―(フジテレビ系)│じゃあ、あんたが作ってみろよ(TBS系)│小さい頃は、神様がいて(フジテレビ)│推しの殺人(日本テレビ系)│良いこと悪いこと(日本テレビ系))
なお、ドラマ好きミレニアルズが好きな2025年秋期ドラマ、魅力を感じる2025年秋期ドラマ出演俳優の全回答は以下のとおり。(0票の作品は除いています)

(グラフ上から:夜ドラ「ひらやすみ」(NHK)│終幕のロンド ―もう二度と、会えないあなたに―(フジテレビ系)│ちょっとだけエスパー(テレビ朝日系)│じゃあ、あんたが作ってみろよ(TBS系)│もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう(フジテレビ系)│セラピーゲーム(日本テレビほか)│ワカコ酒 Season9(BSテレ東)│小さい頃は、神様がいて(フジテレビ)│推しの殺人(日本テレビ系)│フェイクマミー(TBS系)│ひと夏の共犯者(テレ東系)│晩酌の流儀4 ~秋冬編~(テレ東系)│良いこと悪いこと(日本テレビ系)│修学旅行で仲良くないグループに入りました(ABCテレビ)│ザ・ロイヤルファミリー(TBS系))

(グラフ上から:新木優子さん│大泉洋さん│岡山天音さん│川栄李奈さん│夏帆さん│鈴木愛理さん│菅田将暉さん│竹内涼真さん│妻夫木聡さん│畑芽育さん│波瑠さん│目黒蓮さん│横浜流星さん)
2026年放送予定のドラマの中では、放送開始時期についてまだ発表されていない『VIVANT』(TBSテレビ系)の続編への期待値がほかの作品と大差をつけて高いことがわかりました。

(グラフ上から:コスメティック・プレイラバー Season2(フジテレビ)│ヤンドク!(フジテレビ系)│キンパとおにぎり~恋するふたりは似ていてちがう~(テレ東系)│夫に間違いありません(フジテレビ系)│親友の「同棲して」に「うん」て言うまで(読売テレビ)│略奪奪婚(テレ東ほか), AKIBA LOST(日本テレビ)│AKIBA LOST(日本テレビ)│東京P.D. 警視庁広報2係(フジテレビ系)│マトリと狂犬(TBSほか)│ラムネモンキー(フジテレビ系)│おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-(テレビ朝日系)│探偵さん、リュック開いてますよ(テレビ朝日系)│元科捜研の主婦(テレ東系)│ぜんぶ、あなたのためだから(テレビ朝日系)│パンダより恋が苦手な私たち(日本テレビ系)│豊臣兄弟!(NHK)│リブート(TBS系)│パンチドランク・ウーマン -脱獄まであと××日−(日本テレビ系)│VIVANT続編(TBS系)※無効票除く)
実はアンケートに不備があり、本作についてはすでに複数人回答していただいたあとで選択肢に追加することになってしまった(そのほかの設問については調査中の変更はありません)ので、もしかしたらもっと票を伸ばしていた可能性もあります。
また、まだどの作品も本格的にプロモーションを開始していない段階なので、今後詳細が発表され次第、変動がある可能性はおおいにあるでしょう。
「期待している2026年放送ドラマに出演予定の俳優」についても、まだ情報を精査している段階なのかあまり票がふるわず、大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK/2026年1月4日〜日曜20時放送予定)において主演を務める仲野太賀さんと共演の池松壮亮さん、『再会〜Silent Truth〜』(テレビ朝日系/2026年1月13日〜火曜21時放送予定)の主演 竹内涼真さん以外は全体的にばらつき、大きな差異は見られませんでした。

(グラフ上から:池松壮亮さん│カン・ヘウォンさん│菊池風磨さん│篠原涼子さん│鈴木亮平さん│竹内涼真さん│玉木宏さん│豊田裕大さん│永瀬廉さん│仲野太賀さん│蒔田彩珠さん│松山ケンイチさん)
『豊臣兄弟!』は、その名のとおり豊臣秀長(演:仲野太賀さん)とその兄の秀吉(演:池松壮亮さん)を軸に据え、新たな視点から描く戦国群像劇なのですが、現在解禁されている情報をもとに早くも歴史的観点で考察を行う猛者が現れたり、かねてより共演の多い仲野さんと池松さんの息の合った様子をフォーカスした動画がアップロードされたり、すでにSNSを中心に話題が広がっています。
一方、『再会〜Silent Truth〜』は、横関大さんのデビュー作ながら江戸川乱歩賞を受賞し、2012年にも江口洋介さん主演でフジテレビ系列にてドラマ化されるなど、ファンも多い小説『再会』(講談社、2010年)を原作にアレンジを加え、主人公 淳一が初恋の相手 万季子(演:井上真央さん)と“刑事と容疑者”として再会するヒューマンラブミステリー。
まずなにより竹内涼真さんが、23年間だれにも言えない秘密を抱えて葛藤しつづけてきた刑事を繊細かつストイックに演じるということで、『じゃあ、あんたが作ってみろよ』で演じた勝男と180度異なると話題を呼んでいます。
2026年放送ドラマについても、もしまたアンケートを実施しておもしろい結果が得られたら、発表してまいりたいと思います!
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