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    JTBや不二家…リブランディングの成功事例・失敗対策に学ぶヒント

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    企業が抱えるブランドの停滞感や時代とのズレ。こうした課題に対して、有効な打ち手として注目されているのが「リブランディング」です。

    ロゴの刷新のみならずサービスの再定義やターゲット層の見直しなど、単なる見た目の変化ではなく、ブランドそのものの価値を再設計することで、企業の再成長や新たな市場への展開につながることも少なくありません。

    本記事では、JTBや不二家、湖池屋などのリブランディングの成功事例とともに、SHIROやナノ・ユニバースのように一度つまずきながらも再挑戦を果たした事例も紹介します。

    リブランディングを検討中のマーケティング・広報担当者にとって、次の一手を考えるヒントをお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

    目次
    1. リブランディング成功事例に学ぶ「再生の共通点」
    2. リブランディングを失敗で終わらせない再挑戦事例
    3. 成功事例に共通する「ブランド再構築の視点」
    4. リブランディングは“変えること”ではなく“磨き直すこと”

    リブランディング成功事例に学ぶ「再生の共通点」

    時代や市場環境の変化に合わせてブランドのあり方を見直すことは、企業にとって重要な取り組みです。リブランディングはその一手として、近年ますます注目されています。

    ここでは、JTB・不二家・湖池屋という3つの企業の成功事例から、そのポイントをひも解いてみましょう。

    JTB|旅行代理店から“体験価値創出企業”へ

    老舗旅行会社であるJTBは、コロナ禍による旅行需要の激減という厳しい状況を契機に、自社の立ち位置と価値提供のあり方を根本から見直しました。リブランディングの柱は、「旅行の手配」から「体験価値の創出」へと軸を移したことです。

    参照:トラベルビジョン「JTB、リブランディングで「世界一の旅行会社」から「あらゆる交流を創造する会社」へ、旅行の重要性は変わらず」

    新たなロゴの導入や、交流創造事業という新コンセプトの打ち出しを通じて、観光に限らずビジネスや教育など多様な領域での価値提供を目指す姿勢を明確にしました。また、法人向けサービスやMICE(企業イベント)の強化も進め、顧客層の拡大と事業の多角化に成功しています。

    参照1:エキサイトニュース「JTBグループがリブランディング始動 交流を創造し挑戦し続ける、多様性あふれるダイナミックなブランドへ」
    参照2:Japan innovation Review「35年ぶりにリブランディングとロゴを刷新、JTBが進める企業のブランドイメージ再構築と浸透施策」

    不二家|レトロの“再定義”でブランド再評価

    「ペコちゃん」というキャラクターがよく知られる不二家も、2023年のリブランディングで店頭やパッケージのデザインを一新しました。

    ペコちゃんの愛らしい舌を出した笑顔をイメージした「スマイルマーク」をあしらった焼き菓子は贈答用に好評で、売上はリブランディング前から1.8倍に伸びています。長年の弱点だった焼き菓子が重要カテゴリーに成長しました。

    従来のカラフルなパッケージでは商品の価値が伝わりにくかったため、刷新後は視覚的に素材の良さが伝わりやすくなり、SNSでの注目度も高まっています。こうした若年層からの支持もブランド再評価につながっています。

    参照1:日経クロストレンド「不二家の弱点だった焼き菓子が売上1.8倍 救ったのは「ペコちゃん」
    参照2:イマジナ「不二家の新事業から学ぶ、コロナ禍で未来をつくるブランディング」

    湖池屋|“老舗”から“尖った食品ブランド”へ

    ポテトチップスメーカーの代表格である湖池屋も、リブランディングによって大きく印象を変えた企業です。2016年から付加価値商品に注力し、2025年3月には前年比8.3%増の約593億円の売上高を記録しました。2017年度比では約2倍の伸びを達成しています。

    日常的なスナックというイメージが強かった湖池屋ですが、素材にこだわった「プライドポテト」などの高価格帯商品で特別感を演出し、味や品質にこだわる顧客層から支持を集め、初年度の売上は約40億円に達しました。これは、菓子市場におけるヒット商品の基準である年間20億円を大きく上回る成果です。

    参照:食品産業新聞社「湖池屋・佐藤章社長に聞く、ポテチ老舗企業の独自戦略とは」

    リブランディングを失敗で終わらせない再挑戦事例

    リブランディングは必ずしも一度でうまくいくとは限りません。しかしたとえ失敗してもその過程での試行錯誤や反響をもとに、ビジョンや施策を見直し、再挑戦によって成果をあげる企業も存在します。

    SHIROとナノ・ユニバースの事例から、ブランド再構築のプロセスを見ていきましょう。

    リブランディングでよくある“つまずき”

    リブランディングは多くの企業にとって挑戦の連続です。中でも以下のような課題は、企業規模を問わず頻出しています。

    顧客がついてこられないスピードや方向転換

    ブランド刷新のスピードが速すぎると、顧客が価値の変化を理解できず、離反につながることがあります。

    ブランドメッセージに一貫性がない

    リニューアル後も旧来の価値観や発信が混在すると、ブランドの信頼性が損なわれてしまいます。

    社内体制や運用面の準備不足

    現場の理解や体制構築が不十分なままスタートすると、施策がかたちだけで終わり、成果につながりません。

    リブランディングに絶対の正解はありませんが、失敗から学ぶことで、より強いブランドへと進化することができます。

    SHIRO|炎上はビジョンを叶える通過点。世界観の再構築

    自然派コスメブランドとして知られていたSHIROは、2019年のリブランディングでブランドロゴやパッケージを刷新し、製品ラインナップの見直しにも踏み切りました。

    しかし、この急激な変化に対し、一部のユーザーからは「これまでの世界観が失われた」との戸惑いや、「価格が上がったのではないか」といった誤解も生まれました。実際に価格は変わっていなかったものの、発信のタイミングや伝え方において、性急で丁寧さに欠ける面があったことを、ブランド側は後に認めています。

    こうした反応を受けてSHIROは、ブランドの在り方を見つめ直す契機として、「SHIROは自分たちだけでなく、ユーザーも含めたみんなのブランドである」という認識を改めて明確にしました。そのうえで、製品の背景や企業としての想いを、速さと丁寧さの両立を意識して発信する姿勢を徹底しています。

    その結果、既存ファンとの信頼関係を丁寧に再構築しながら、上質さとサステナビリティを兼ね揃えたブランドへと進化を遂げました。限定品やフレグランスの展開、ライブ配信を通じたユーザーとの接点強化など、丁寧な対話を重ねることでブランドの世界観を強めています。

    参照:日経クロストレンド「炎上で学んだブランドの在り方 化粧品のSHIRO、新社長が語る」

    ナノ・ユニバース|コロナ禍の不調から再リブランディングに臨む

    ナノ・ユニバースはセレクトショップとして立ち上がり、現在はオリジナル商品の割合を高めたアパレルブランドとして人気を博しています。2022年春にはブランドロゴ刷新や多様なレーベルの展開など大規模なリブランディングを実施しました。しかし

    結果として顧客の期待と乖離が生じ、EC売上の減少や優良顧客の離反を招く結果となりました。しかしマルチレーベル化に伴い、ブランド全体として「何者であるか(WHAT)」や「なぜ存在するのか(WHY)」が明確でなくなり、顧客がブランドの本質を理解できず、売上減少や優良顧客の離反を招きました。

    この反省を受け、2023年春からは草創期のキーマンを迎え、ブランドの本質を丁寧に見つめ直し、チーム一丸となって再挑戦しています。新コンセプト「色気を纏わせる」という新たなコンセプトを掲げ、商品開発を軸に据えながら、接客やCRMではその価値を効果的に伝える体制を強化しました。

    その結果、2024年3月期には売上・利益ともに回復し、ブランド価値の再構築に成功しています。

    参照1:繊研新聞社「「ナノ・ユニバース」が再度リブランディングに着手 利益重視を明確に成長の手立ても」
    参照2:ApparelWeb.com「NANO universe/「お客様の魅力を引き出し、自信を創出するスタイル」を追求し、着々と描く新たな成長軌道」

    成功事例に共通する「ブランド再構築の視点」

    各ブランドの事例を紐解くと、成果をあげたリブランディング施策にはいくつかの共通する視点が見えてきます。

    1.顧客の“いま”に合った価値の再設計

    各社のリブランディング成功事例に共通して見えてくるのは、「顧客の“いま”にフィットする価値の再設計」を起点とした戦略的なブランド再構築の視点です。

    たとえばJTBは、旅行業の伝統的なイメージを残しつつも、「感動のそばに、いつも。」という新たなタグラインを掲げ、体験価値や共感を重視したブランド像へと進化させました。これは単なるサービスの変化ではなく、顧客の感情に寄り添った価値の再定義といえるでしょう。

    また、湖池屋や不二家といった老舗ブランドも、親しまれてきた商品という資産を武器に、デザインやパッケージ、訴求軸を現代の感覚に合わせて刷新し、親しみや安心感を損なわずに、新たな魅力を打ち出すことに成功しています。

    SHIROのケースでは、2021年の価格改定を機に「サステナビリティ」と「高品質な体験価値」を両立させるブランドビジョンを明確にし、発信の仕方や伝え方を見直しました。批判も起きた状況を、理念を再確認し共有する機会と捉えた姿勢が、かえってブランドの透明性や信頼性を高める結果につながっています。

    2.未来につながるビジョンと共感の設計

    ナノ・ユニバースも、2022年のリブランディングでは価格帯やデザインを大きく変えたことで顧客離れを招きましたが、その経験をふまえて2023年に新体制を始動。

    ブランドの存在意義を「色気を纏わせる」というコンセプトで再定義し、商品開発に深く反映させる一方、接客やCRMではその価値を効果的に伝える取り組みを強化しました。結果、売上・利益ともに大きく回復を遂げています。

    このように成功するリブランディングの鍵は3つに集約できます。

    1つ目は、「今の顧客にフィットする価値の再定義」。2つ目は、「過去のブランド資産を活かしつつ、未来志向のビジョンを打ち出すこと」。そして3つ目は、「そのビジョンを社内外に一貫して伝え、共感と浸透を生み出すプロセスの設計」です。

    ブランドとは「らしさ」の集約であり、その「らしさ」が変化し続ける社会とどう向き合うかを示すことこそ、リブランディングの本質といえるでしょう。

    リブランディングは“変えること”ではなく“磨き直すこと”

    リブランディングは、単なるロゴやメッセージの刷新ではありません。自社が培ってきた価値や強みを改めて見つめ直し、それを今の市場や顧客にふさわしいかたちで再構築する、いわば「ブランドの磨き直し」です。

    今回紹介した各社事例においても、一度はうまくいかなかった施策や思わぬ炎上といった出来事を経て、それぞれが共通して自らのブランドに深く向き合ってきたことがわかります。

    SHIROは理念の本質を再定義し、ナノ・ユニバースは顧客の声に真摯に耳を傾けて再スタートを切りました。どちらも過去を切り捨てるのではなく、ブランドの原点に立ち返りながら再設計を行った結果、支持と成果を取り戻しています。

    つまりリブランディングとは、「なぜこのブランドが存在するのか」を見つめ直し、それを社内外へしっかり伝えるためのプロセスなのです。

    ビジョンを言語化し、共通認識を築くことが再構築の土台になります。他社事例から得られるヒントも多いですが、最終的には自社の価値や強みをどう伝えるかが重要です。流行や過去にとらわれすぎず、今の自社らしさをどう表現するかが鍵となるでしょう。

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