マーケティング戦略
X(旧Twitter)広告は、リアルタイム性と拡散力に優れたプロモーション手段です。キャンペーン告知やブランド認知拡大に適しており、ハッシュタグを活用した戦略を組み合わせれば、より高い効果を期待できるでしょう。
本記事では、X広告の出し方や費用感、種類についてまとめ、効果的に活用するためのポイントを解説します。
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X(旧Twitter)広告は、リアルタイム性と拡散力に優れたSNS広告で、瞬時に話題を広げやすいのが特徴です。
Xの国内MAUは約6,800万人(2025年5月開催「Web担当者Forum ミーティング 2025 春」発表)で、米国に次ぐ大規模市場を形成しており、認知拡大やキャンペーン告知にも適しています。
参照:Web担当者Forum「XのAI「Grok」が進化! 日本法人社長が教える「インサイト発見」の“超実践ワザ”」
投稿は「リポスト」によって簡単にシェアでき、トレンドやイベントと連動したキャンペーンは爆発的な拡散(バズ)を期待できます。
また、最大4枚までの画像を同時に投稿できるため、視覚的な情報量を増やしユーザーの目を惹くことも可能です。アカウント運用を通じたユーザーとのコミュニケーションも容易で、フォロワーとの距離感を近づけることでファン獲得にもつなげられるでしょう。
さらに、X広告は性別・地域・興味関心などに基づいたターゲティングが可能で、新規開拓から特定層への集中的なアプローチまで柔軟に対応できます。
ライブ配信やショップ機能、サブスク登録者向けの新機能なども組み合わせることで、情報発信から販売まで一貫したプロモーションが実現でき、企業の目的に応じた効果的な広告運用ができます。
X広告はシンプルな流れで始められるため、広告運用が初めての方も安心です。基本のステップは以下のとおりです。
通常のXアカウントではなく、広告アカウントを開設します。その後、実際に広告キャンペーンを設定できるまで2週間程度かかることもあるため、前もって作成しておくようにしましょう。
広告マネージャーにアクセスし、支払い情報や請求先情報を登録します。
認知拡大・Webサイト流入・ポストのエンゲージメント強化など、広告の目的を設定します。また、予算やターゲティング、クリエイティブを選んで、広告キャンペーンの設定を完了させます。
すべての設定が完了したら「キャンペーンを開始」をクリック。審査を経て、広告が配信されます。
新規ポストを作成しなくても、過去のポストを広告として利用することもできます。すでにユーザーから反応を得ている投稿を広告化することで、タイムライン上でも自然になじみやすく、新規ユーザーからも共感やエンゲージメントを得やすいでしょう。
Xには様々なフォーマットがあり、目的に応じて使い分けられます。
タイムラインや検索結果など、ユーザーの目に自然に溶け込んで表示されます。「プロモーション」と明示されますが、ほとんど違和感なく訴求可能です。プロモ広告は、目的に応じて複数の形式が選べます。
画像広告は1枚の画像で商品やサービスを紹介でき、動画広告はブランドや商品を動きで伝え、ウェブサイトやアプリへの行動を促せます。
カルーセル広告は、最大6つの画像や動画を横にスワイプでき、複数の商品やキャンペーンをまとめて見せられます。テキスト広告はシンプルで見やすく、リーチを広げやすい特徴があります。
Amplify広告にはプレロールとスポンサーシップの2種類があります。プレロールは、200以上のXと提携しているコンテンツ配信パートナーの動画本編前に再生され、その動画は15種類以上のカテゴリから選択可能です。
スポンサーシップは、Xのコンテンツパートナーと連携してタイアップ広告を作成でき、そのパートナーは1社のみ選べます。
タイムラインや検索タブの上部というユーザーの目に留まりやすい位置に独占的に表示でき、大規模リーチを狙える広告です。
タイムラインテイクオーバーはアクセス時に最上部に表示され、トレンドテイクオーバーは、トレンド欄に動画クリエイティブを表示できるので、ユーザーの没入感も高くなる見込みです。視覚的なインパクトを強めたいキャンペーンに向いています。
イベントや新商品発表などをライブ配信して届けると、ユーザーがリアルタイムにコメントやリポストで参加できるため、高いエンゲージメントが期待できるでしょう。
ユーザーの行動データや興味関心に基づき、パーソナライズされた広告を表示します。見込み顧客を商品詳細ページに誘導できるため、ECや小売事業に効果的です。
縦型のフルスクリーン・音声付き動画として表示され、ユーザーの没入感を高めながらブランドストーリーや製品の魅力を伝えられます。さらにウェブサイトやアプリへの誘導ボタンを1秒間視聴後に表示でき、行動喚起にも有効です。
タイムライン上の広告と比べ、動画広告のURLのフォロー・再投稿・いいね・クリックをする可能性は最大7倍だということがわかっています。
メイン画像と複数の小サムネイルで構成され、1画面で複数の商品やサービスをまとめて見せられる広告フォーマットです。
各商品ごとに個別のランディングページに誘導でき、最大6つのクリエイティブを掲載可能なため、ECやストーリーテリング型キャンペーンに効果的でしょう。
各フォーマットは目的に応じて使い分けることで、より効果的に運用できます。たとえば認知拡大を狙う場合は、プロモ広告やテイクオーバー広告を活用することで、短期間に大規模なリーチを獲得できるでしょう。
また、動画を通じてブランドストーリーやイベントの臨場感を伝えたいときには、Amplify広告やライブ広告が適しています。購買促進には、ユーザーの興味関心に応じて商品を自動表示できるダイナミック商品広告が便利です。
X広告は、アプリやウェブサイトにリンクできるアクションボタンを追加でき、ユーザーを誘導して具体的な行動を促すことが可能です。これにより、費用対効果を高めやすくなるでしょう。
なお、広告フォーマットは一つに絞る必要はありません。3種類以上組み合わせると、広告キャンペーンの認知度が20%、購買意欲が7%向上するということも公式発表されています。
X広告は、広告キャンペーン費用の最少額が定められていないため、予算や目的に応じて柔軟に予算を設定できます。課金方式は、キャンペーンの目的によって異なります。
目的 | 課金ポイント |
---|---|
フォロワー数増加 | CPF |
webサイトへの誘導数増加 | CPC |
ブランド認知度向上 | CPM |
postのエンゲージメント向上 | CPE |
アプリインストール数増加 | CPAC |
動画再生数増加 | CPV |
たとえば、webサイトへの誘導を目的とする場合はクリック課金(CPC)で、1クリックあたり20円~200円が目安です。
ブランド認知度を高めたい場合は、広告が表示された回数に応じて費用が発生するインプレッション課金(CPM)が向いています。目安として、1,000回表示されるごとに350円~650円程度かかります。
投稿へのいいねやリポストなど、ユーザーの反応に応じて課金するエンゲージメント課金(CPE)は、1エンゲージメントあたり35円~100円が目安です。
また、動画再生回数やアプリインストール数に応じた課金方式もあり、目的に合った形式を選ぶことで費用対効果を高められます。
効果を見極めるときは、広告の目的に応じた指標で評価をしましょう。たとえば認知拡大なら表示回数やリーチ数、エンゲージメント重視ならユーザーの反応や行動率を基準にするなど。
さらに、適切なターゲティング、質の高いクリエイティブ、予算設定を押さえることで、成果を最大化できるでしょう。
参照1:センタード「X広告の費用相場はどれくらい?課金方式毎の目安や費用対効果を高めるポイントを解説」
参照2:Xビジネス「X広告キャンペーンの基本」
X広告マネージャーは、広告キャンペーンの作成・管理・最適化を効率的に行えるツールです。まずキャンペーンごとに目的や予算、配信期間を設定し、広告クリエイティブや入札額を調整できます。
ターゲット設定においては、性別・年齢・地域・興味関心などを細かく指定でき、既存顧客へのリマーケティングや似た属性のユーザーへ配信可能です。
さらに、webサイトやアプリに追跡タグ「Xピクセル」を設定すれば、購入や登録などの行動を追跡でき、データをもとに改善できます。直感的な操作でカスタムレポートやチャート分析も簡単です。
参照:X ビジネス「ウェブサイトのコンバージョントラッキング」
広告エディターを使えば複数の広告の一括編集やクリエイティブ・入札戦略の調整もでき、初心者でも広告運用全体を管理しやすくなるでしょう。定期的にデータを分析すれば、より精度の高い配信も実現できます。
X広告は、ハッシュタグを活用することで情報拡散やユーザーの参加を促し、トレンド入りを狙ったキャンペーンと組み合わせれば短期間で大きな話題を生み出せます。
たとえば、ブランド独自のハッシュタグを設定し、ユーザーに投稿を促すブランドハッシュタグキャンペーンは代表的な手法です。ユーザーが自発的に参加することでUGC(ユーザー生成コンテンツ)が増え、認知拡大や購買行動につながります。
事例を挙げると、丸亀製麵が過去の人気商品「タル鶏天ぶっかけ」を再販売した際に「#丸亀製麺さん推しが尊いです」というハッシュタグを使って2020年9月に実施したTwitter(現X)企画があります。
「タル鶏天ぶっかけ」は、過去の期間限定商品のうち人気を集めた14品を対象とした「あなたが選ぶ!うどん総選挙」において、2020年7月に1位を獲得した商品です。
キャンペーンは、ユーザーが「推しているモノ・コト」をハッシュタグと一緒に投稿してもらうという、ユーザーが自ら語りたくなるような切り口で展開。結果、実際に5時間半もの間トレンド1位をキープしました。
参照1:Hotto Link「【事例】丸亀製麺、短期間でTwitterトレンド1位を2度獲得!成功の鍵を握ったのは「データ分析」」
参照2:丸亀製麺公式X(2020年9月29日の投稿)
参加型ハッシュタグは、誰でも気軽に投稿できるテーマを設定でき、多様なユーザーを巻き込みやすい手法です。X広告では単なる告知にとどまらず、自主的なクチコミやリポストを促す、ユーザー参加型のプロモーションとして活用できます。
広告の成果を正確に把握するには、アナリティクスで複数の指標を確認することが重要です。基本的な指標としては、インプレッションやクリック率、エンゲージメント率があり、これらを組み合わせて広告の到達状況やユーザーの反応を分析できます。
たとえば、インプレッションが多くてもクリック率が低ければ、広告の訴求内容やターゲティングに改善の余地があると判断できるのです。
広告マネージャーには、キャンペーンごとの詳細なレポート機能があり、ダッシュボード上で一覧表示できます。日別・時間別のグラフ分析や、テキスト・クリエイティブごとの比較も行えるため、施策の効果を把握し改善策を検討する際に役立ちます。
また、CSV形式でデータをエクスポートすることもできるため、社内共有やさらなる分析にも活用できるでしょう。加えて、UTMパラメータを設定してGoogle Analyticsと連携すれば、Webサイトやアプリでのコンバージョンまで追跡でき、より精度の高い分析が可能です。
X広告のアナリティクスを活用すれば、表示回数だけでなく、ユーザーの行動やコンバージョン要因を確認し、戦略的な広告運用に活かせます。
X広告は、短時間で多くのユーザーにリーチできる拡散力と、リアルタイムで話題を作れるスピード感が大きな強みです。活用することで、より多くのユーザーに情報を届け、購買行動につなげやすくなるでしょう。
拡散性を重視する場合は、投稿のタイミングやクリエイティブの質が重要です。注目を集めやすい内容やユーザーの関心に合ったクリエイティブを用意し、話題になりやすい時間帯に投稿することで、自発的な拡散やリポストを促せます。
広告は少額でテスト運用し、効果を確認してからスケールアップするのがおすすめです。反応を見ながら改善を重ねることで、無駄なく効率的に効果を高められるでしょう。Xならではの拡散力とリアルタイム性を意識した運用が、成功へのカギとなります。
なお、X広告に著名なタレントを起用したい場合は、タレントサブスクの「Skettt(スケット)」のご利用をご検討ください。
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