マーケティング戦略
Instagramは写真や動画を中心にした視覚的なコンテンツが魅力のSNSです。フォロワー以外のユーザーにも効率よくアプローチできる広告機能がありますが、出し方や費用、サイズ、効果は初心者にはわかりにくいかもしれません。
本記事では、Instagram広告(インスタ広告)の基本からフォーマットの特徴、効果的な配信方法までわかりやすく解説します。
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Instagram広告とは、写真や動画を中心としたSNS「Instagram(インスタグラム)」上で配信される広告です。
ユーザーが普段見ているフィードやストーリーズ、リールなどと同じフォーマットで表示されるため、広告でありながらあまりそう感じさせずに受け取られやすいのが特徴です。また他のSNSと比べてビジュアル訴求の効果が高く、ブランドイメージの強化に適しています。
日本でのInstagramの利用率を見ると、10代、20代、30代はいずれも70%を超えており、若い世代を中心に高い浸透率を示しています。さらに近年は40代以降にも広がりを見せており、特に60代の利用が大幅に増加しています。
若年層への強力なリーチ力に加え、中高年層にも普及が進んでいる点は、広告活用における大きな強みといえるでしょう。
参照:総務省情報通信政策研究所「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
Instagram広告は配信開始直後からインプレッションやエンゲージメントが得やすく、短期的に成果をあげたい際にも向いています。
さらに少額から始められ、ストーリーズやシェアボタンの活用による二次的リーチの可能性もあるため、スモールスタートで反応を見ながら拡大させていくのがおすすめです。
Instagram広告は初心者でも始めやすい一方で、運用方法によって設定範囲や効果が大きく異なります。まずは出稿方法と流れを整理しましょう。
Instagram広告には2つの出稿方法があります。
まずは自身の既存postを開いた際に表示される「投稿を宣伝」ボタンを押すと、そのまま広告化することができ、少ない手間で配信可能です。ただしターゲティングや配信面の自由度は限定的です。
一方、Meta社の「広告マネージャー」を使うと、目的設定や細かいオーディエンス指定、広告フォーマットの選択まで自在にコントロールできます。
短期的に試すなら「投稿を宣伝」、本格的に運用するなら広告マネージャーから作成、と目的に応じて使い分けましょう。
配信準備として、Instagramをプロアカウントに切り替え、Facebookページや広告アカウントと連携し、支払い方法を登録しておきます。手順は以下のとおりです。
配信後は広告マネージャーでクリック率やコンバージョン率を確認し、改善につなげます。
設定次に必要なものは画像・動画、テキスト、リンク先URLなどです。特に画像のサイズやアスペクト比を事前に確認しておくとスムーズでしょう。
なおMetaの広告マネージャーを使って広告配信する場合、InstagramだけでなくFacebookやMessengerなど他のプラットフォームにも配信可能です。Instagramのみに絞る場合は「配置」セクションで「プラットフォーム」を「Instagram」に設定します。
ただし、Facebookアカウントも持っている場合は「利用可能な配置をすべて含める」を選択し、成果の最大化を狙ってもよいでしょう。
Instagram広告には複数の種類があり、自社の目的や訴求内容に応じて使い分けることができます。
画像とテキストで構成され、フィードなどで配信可能です。ユーザーが投稿の一部として自然に目にできるため、シンプルで違和感なく情報を伝えられ、基本の広告として使いやすいのが特徴です。
動画とテキストで構成され、フィードで活用できます。画面いっぱいに動きのある表現で商品説明やサービス紹介することができます。トレンド感のあるクリエイティブを配信することで、流行に敏感な層に興味を持ってもらいやすく、ファッション、イベント、コスメなどの業界に特におすすめです。
複数の画像や動画をスワイプして表示できる広告で、サービスの多角的な説明や複数商品の紹介に向いています。
24時間限定のストーリーズにフルスクリーンで表示される広告で、短時間で強い印象を与えたい場合に効果的です。フォロワーの日々の投稿に自然に溶け込み、スワイプアップでリンク誘導も可能です。
発見タブに表示され、新しい情報を探しているユーザーにリーチできます。ユーザーの興味関心に合わせて表示されるため、新規ユーザー獲得にも向いています。自社商品やサービスへの関心を高めたい時に適しています。
広告を入稿する際は、フォーマットに合ったサイズ・比率を守ることが重要です。
画像はJPG・PNG形式、推奨解像度は1080px以上、最大30MBまでです。動画はMP4・MOVまたはGIFV形式、最大4GBで、長さは最長60分(リールは15分まで)が目安です。
代表的な比率と推奨サイズは以下のとおりです。
画質が低いと印象を損ない、比率が合わないと自動トリミングで画像やテキストの一部が切れてレイアウトが崩れることがあります。
また、テキスト量が多すぎると可読性が下がるため、シンプルな表現を意識しましょう。音声付き動画では字幕を加えると離脱防止につながります。
Instagram広告は少額から始められる点が魅力で、最低出稿額は約100円から設定できます。課金方式は目的に応じて選べ、「クリック課金(CPC:1クリック50~100円)」「インプレッション課金(CPM:1,000回表示500~1,000円)」「動画再生課金(CPV:1再生5~7円)」「アプリインストール課金(CPI:1インストール100~150円)」の4種類があります。
1日100円からテスト的に始められますが、効果を実感するには最低でも月5万円前後の予算が必要です。さらに、本格的に成果を出す場合やブランド認知度を上げたい場合は、10万~50万前後の予算が必要となることがあります。
クリック単価や表示単価はジャンルや競合状況で変動するため、まずは少額で試しつつ徐々に規模を拡大する運用が現実的です。
広告代理店に依頼する場合は、広告費に加えて手数料がかかり、相場は広告費の20%、月額20~30万円前後がかかるといわれていますが、クリエイティブ制作や運用レポートも含めて依頼できるため、広告運用リソースを割けない企業は検討してもよいでしょう。
参照1:toridori marketing「Instagramの広告費用相場とは?ー課金方式と成功事例も徹底解説ー」
参照2:マーケドリブン「インスタ広告代理店7選!費用相場やメリットも解説」
Instagram広告の支払いは、クレジット、デビットカード、PayPal、オンライン銀行振込に対応しています。決済方式は自動決済と手動決済があり、自動決済は設定した請求単価額に到達すると請求され、手動決済は事前入金した残高から広告費が差し引かれます。
課金タイミングは、設定額到達時や毎月の請求額で確定し、Facebook広告マネージャーで履歴や支出を確認可能です。これにより、予算管理をしながら効率的な広告運用が実現できます。
参照1:Metaビジネスヘルプセンター「Meta広告で利用できる支払い方法」
参照2:GMS CONSULTING「Instagram広告の課金形態や広告料金の支払い方法、決済トラブルの対処方法を徹底解説!費用対効果を高めるコツもご紹介!」
Instagram広告の効果はCTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)、リーチなどによって測定できます。
CTRは広告を見たユーザーのうちリンクをクリックした割合、CVRは購入や申し込みに至った割合、リーチは広告が届いたユーザー数を示し、それぞれ目的に応じて目標値を定めましょう。
認知・拡大フェーズではリーチを重視すると効果的で、行動促進フェーズではCTRやCVRを重視します。また、画像や動画などのクリエイティブの質が成果に直結するため、訴求内容と見せ方を工夫することが成功のポイントです。
またInstagramは、画像や動画といった視覚的なアプローチに適したプラットフォームです。一目でユーザーの興味関心を引くにあたって、著名タレントを広告に起用するというのもひとつの有効な手段でしょう。
これまでコスト面を理由に著名人の起用を諦めていた企業は、ぜひタレントサブスク「Skettt(スケット)」のご利用もご検討ください。月額10万円〜、最短契約期間1か月で、5,000名以上の著名タレントを自社広告に起用できます。
タレントサブスクについては、こちらの記事をご覧ください。
Instagram広告で既存フォロワーを除外して配信するには、広告セットを設定する際に「オーディエンス」タブから「カスタムオーディエンス」、ソースに「Instagramアカウント」を選択したのち、イベント「このプロアカウントをフォローし始めたアカウントセンター内アカウント」を選びます。
その後、このカスタムオーディエンスを「除外の条件を追加」に設定すると完了です。
既存フォロワーを除外することで、広告費を効率的に活用しつつ、新しい潜在顧客へのリーチを最大化できます。
配信設定のコツとしては、地域や興味関心などのターゲット条件をさらに絞り込むことで、より狭い範囲に最適な広告を届けられます。
また、リマーケティングや類似オーディエンスは既存の接触履歴や行動データに基づくターゲティングであり、目的が異なります。
リマーケティングは過去に自社サイトや広告に接触したユーザーに再度アプローチする手法、類似オーディエンスは既存顧客と似た特徴を持つ新規ユーザーにリーチする手法です。用途に応じて使い分けましょう。
広告効果を高めるためには、ターゲットとすべき相手を見極めて戦略的に配信することがポイントです。
Instagram広告は購買促進だけでなく、ブランドの「認知・関心」を高める起点づくりに強みを持っています。写真や動画などのビジュアル訴求に優れているため、サービスや商品の世界観を伝えたいときにも効果的です。
成果を大きく左右するのは、訴求内容と広告タイプの組み合わせです。たとえば、詳細をじっくり伝えたい場合は動画や複数枚のカルーセル広告、シンプルに印象づけたい場合は1枚の写真広告など、目的に応じて選択しましょう。
また、いきなり大きな予算を投じるのではなく、スモールスタートで効果を検証し、データをもとに改善を重ねながら徐々に配信を拡大する流れが理想的です。こうした運用を積み重ねることで、新規顧客の獲得から購買促進まで、持続的な成果につなげられるでしょう。
なおInstagramをはじめ、SNS広告に著名なタレントを起用したい場合は、タレントサブスク「Skettt(スケット)」のご利用もご検討ください。
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