
BtoB企業の広告にタレントは起用するべき?

BtoB企業においては、これまであまりタレントを起用した広告施策は一般的ではありませんでした。しかし市場環境の変化などに応じてタレントを起用したテレビCMやデジタル広告を打ち出すBtoB企業が増えています。なぜ、こうした動きが広がっているのでしょうか。
BtoB商材とBtoC商材の違い
BtoB商材は、合理的な判断に基づく比較検討が中心で、導入までの検討期間が長い傾向があります。複数の担当者や決裁者が関与し、社会的価値や費用対効果が重視されるでしょう。
一方BtoC商材は、個人の感情や直感による意思決定が大きく影響し、短期間で購買につながる特徴があります。
なぜBtoB業界ではタレント起用広告が少なかったのか
これまでBtoB商材においては、広告の成果が売上に直結しにくく、費用対効果を可視化しにくいという課題がありました。
また、意思決定プロセスに複数の関係者が関与するため、各部門への説明や合意形成が求められるケースもあります。その結果、不確実性の高い広告施策は承認を得にくく、広告投資の優先度が相対的に低くなりがちでした。
また、BtoB商材は派手さよりも実直さが重要という固定観念を持つ企業も少なくなく、そういった点からタレントを起用したプロモーション手法は主流ではありませんでした。
そして今、タレント起用が増えている理由
近年は市場競争の激化やSaaS領域を中心とした差別化の難しさにより、機能やスペックだけでは自社に適した商材を選びにくくなりました。
そのためBtoB企業においても認知の獲得やブランド想起の重要性が高まり、意思決定者にアプローチし、印象を強める目的でタレントを起用するケースも増えています。
BtoB企業がタレントを起用する目的

BtoB企業においてタレントを起用した広告は、どのような役割を担うのでしょうか。目的を整理すると、活用の意図が見えてきます。
① 認知拡大
広告の役割として、まずはブランドやサービスの存在を知ってもらうことが重要です。タレントを起用することで一目で関心を引きやすくなり、短時間でも印象を残すきっかけを作ることが期待できます。
特にテレビCMを含めた動画広告においては、視覚と聴覚の両面から情報を発信できるため、接点の少ない企業へも認知を広げやすいでしょう。
② 信頼性・安心感の向上
著名なタレントを起用している事実そのものが、一定の信頼性の裏付けとなる場合もあります。広告投資ができる企業であることや、タレントのイメージを損なわないと判断された企業であることが、安心感につながるでしょう。結果として、営業活動における第一印象の向上や商談化率の改善といった効果が期待できます。
③ ブランドイメージの構築
BtoB商材の広告においては、長期的に記憶に残ることが重要です。タレントの印象と企業のメッセージが結びつくことで、ブランドとしてのイメージが形成されやすくなります。
継続的な露出により想起率を向上できれば、比較検討の場面で候補に入りやすくなり、結果として契約に結びつく可能性も高まるでしょう。
BtoB企業のタレント起用成功事例

BtoB企業の広告においても、タレント起用によって成果につなげている事例は着実に増えています。
TVCMの成功事例
まずはテレビCMを中心に展開している成功事例を紹介します。
Sky株式会社
Sky株式会社は業務ソフトやITソリューションを提供する企業として、継続的にテレビCMを放映しています。特に俳優の藤原竜也さんを起用したCMは話題となり、企業名やサービスの認知拡大に寄与しました。
BtoB事業かつ非上場企業という特性から一般的な知名度が高まりにくい課題がありましたが、現在は広告を通じて認知されやすいポジションを確立しています。
同社はタクシー広告にも取り組み、ビジネスパーソンや意思決定者に効率的にリーチし、商談前に認知されやすい状態をつくっています。結果として商談の円滑化や第一想起の獲得につながっているでしょう。
藤原竜也さんを起用したSky株式会社のタクシー広告について詳しくは、以下の記事のなかでも紹介しています。
SmartHR(スマートHR)
クラウド人事労務ソフト「SmartHR」のテレビCMには、俳優の天海祐希さんとお笑いコンビ「男性ブランコ」の浦井のりひろさんが起用されています。
経営者と人事部長のやり取りを通じて、タレントマネジメント機能の使いやすさといった特長を直感的に伝える構成となっており、専門的な領域でも理解しやすい表現に落とし込んでいます。認知拡大だけでなく、サービス理解の促進にもつながっている事例です。
楽楽クラウド
経費精算や請求書発行、勤怠管理などバックオフィス業務を支援するクラウドサービス「楽楽クラウド」のテレビCMには、俳優の滝藤賢一さんと上白石萌音さん、お笑い芸人の横澤夏子さんが起用されています。
日々の業務負担に向き合うビジネスパーソンの姿を描きながら、AI搭載によってさらに進化したサービスによる効率化を表現。“これまで”と“これから”を対比させた構成により、今後の発展性を印象づけています。具体的に実務に寄り添っているシーンを伝えることで、サービス理解とブランドイメージの浸透につなげている事例です。
デジタル広告・Web施策の事例
デジタル領域においても、タレントを起用した施策が広がっています。
ビズリーチ
ハイクラス人材と企業をつなぐダイレクトリクルーティング型の転職サイト「ビズリーチ」は、YouTube広告などのデジタル施策においてもタレントを起用しています。
「社長の本気」篇には実在の企業のトップと俳優の吉谷彩子さんが登場し、テレビCMでもおなじみの人差し指を立てて「ビズリーチ」と決めるポーズを披露しています。BtoB広告も同サービスのBtoC広告と世界観の統一を図ることでブランドの一貫性を保ち、視聴者にひと目で認識させる設計です。
成功のポイント
タレントとサービスの親和性を意識し、誰に何を伝えたいのかを明確にしたうえで、メッセージをシンプルに表現することが重要です。ターゲットに合った起用と媒体選定によって、認知拡大だけでなく理解促進にもつなげましょう。
BtoBでタレント起用が効果的なケース

タレントを広告に起用することで、特に情報が伝わりにくい場面や差別化が難しい状況で効果を発揮するでしょう。
無形商材(SaaS・人材・コンサルなど)
サービス内容が目に見えない無形商材で、理解に時間のかかる場合、タレントをブランドの顔として起用することで、印象づけと理解促進のきっかけをつくりやすくなるでしょう。
認知拡大フェーズ
まず名前を覚えてもらう段階においては、タレントによる露出強化によって指名検索の増加につなげやすくなるでしょう。
競合との差別化が難しい市場
機能面で差が出にくい場合は、記憶に残る表現やタレント起用によって印象の違いを生み出すことが重要です。
これからBtoB企業がタレントを起用する際の戦略術

BtoB企業がタレントを起用してプロモーションの成果につなげるには、事前の設計が重要です。
ターゲットに合ったキャスティング
経営層に向けた信頼感のある人選か、現場担当者に届く親しみやすさがあるかなど、届けたいターゲット層によって適切なタレントは変わります。
サービスとの親和性
タレントのイメージとブランドイメージが合致しているかを見極めることで、違和感のない訴求につながります。
メッセージ設計
専門的な内容でも、できるだけシンプルでわかりやすい表現に落とし込むことが重要です。信頼感のあるタレントに発信してもらうことで、より伝わりやすくなるでしょう。
継続的な活用
単発で終わらせず複数施策で継続的に露出することで、記憶への定着と認知の積み上げが期待できます。
なぜBtoB企業でもタレントが“効く”のか

BtoBサービスであっても意思決定を行うのは企業ではなく人であり、最終的には感情が判断に影響します。特に検討期間が長く、複数の関係者が関与する商材導入の意思決定においては、機能や価格だけでなく「信頼できそうか」「安心して任せられるか」といった印象が重要です。
タレントの起用は、企業やサービスに対する第一印象を決め、好意や信頼の醸成を促します。
また、認知度の低いサービスにおいても、タレントを通じて名前を記憶してもらうことで指名検索が増え、比較検討の土俵に入りやすくなるでしょう。結果として、他施策や営業活動の効率向上にもつながります。
このように意思決定者の心理面に作用する点が、BtoB広告においてもタレントが効果を発揮する理由です。
タレント起用の課題

タレント起用は多くのメリットがある一方で、いくつかの課題も存在します。まずコスト面においては、従来のキャスティング方法では高額になりやすく、特に中小企業にとってはハードルが高い施策でした。
加えて、自社サービスに適したタレントを選定する難しさもあり、ターゲットや商材との親和性を見極められない場合、十分な効果が得られなかったケースもあるでしょう。
Skettt(スケット)を活用すれば、企業ごとに目的に合わせたタレントを選定・提案可能なだけでなく、交渉まですべてお任せいただけます。また、プロモーション戦略の企画立案からクリエイティブの制作まで一気通貫で対応でき、最短契約期間は1か月〜と、これまでタレントを起用した施策を実施したことのない企業も試しやすいでしょう。
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葵
IT・マーケティングをはじめ、さまざまな分野の記事を執筆しています。当メディアでの執筆以外に、広告やSNS活用、サービス紹介などのコンテンツ制作を行っています。正確性とわかりやすさを大切にしています。

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